介護職の夜勤はきつい?その仕事内容と8時間夜勤と16時間夜勤の違いについて
「介護職の夜勤」と聞くとどんなイメージがありますか?
きつい?もしくは仕事が少ないイメージでしょうか。
おそらく、ピンとこない方も多いと思います。
入所型の介護施設では、24時間体制の施設運営が求められます。
病院に医師や看護師が交代制で勤務するのと同様に、必然的に介護職員も介護施設で24時間体制で勤務することになります。
介護施設での夜勤、と聞くと難しいイメージや大変そうな印象を持っている方は多いのではないでしょうか?
実は、介護職の夜勤に対するイメージは、多くの人が誤解していることが多いのです。
本記事では介護施設で夜勤を行う具体的な流れと、メリット・デメリットを解説させていただきます。
◇目次
介護夜勤の勤務時間とシフト
夜勤帯の勤務時間やシフトについて、気になる方は多いのではないでしょうか。
ここでは、実際に夜勤に入っている介護職員のシフトを参考にご説明させていただきます。
まず、夜勤シフトは
- 8時間の夜勤
- 16時間の夜勤
の2種類に大きく分けられます。※例外有り
詳しく見ていきましょう。
まず、8時間夜勤の場合ですが、
一番多いパターンが21~23時から勤務開始、
休憩をはさんで翌朝7~9時に退勤、というのが良くある8時間夜勤の勤務時間帯です。
8時間夜勤の場合
これに対し、16時間夜勤の場合は
16・17時に勤務開始、休憩をはさみ翌朝9~10時に退勤となります。
16時間夜勤の場合
どうでしょうか?
これだけを聞くと、8時間夜勤の方が働きやすいと感じませんか?
ただし、実はもうひとつ考慮しなければならないものがあります。
それはシフトです。
夜勤で対応する業務内容とは?
次に、夜勤の際に実際に行う業務内容を見ていきましょう。
■8時間夜勤の場合
・22時 出勤・申し送り
・23時 1~2時間おきに巡回、排せつ介助、体位交換、コール対応
・3時 休憩
・6時 整容、更衣介助、トイレ誘導、おむつ交換
・7時 申し送り、退勤
■16時間夜勤の場合
・17時 出勤・申し送り
・18時 配膳・食事介助・服薬介助・下膳
・20時 トイレ誘導やおむつ交換・口腔ケア・更衣介助・就寝準備
・21時 消灯・巡回・食事休憩
・23時 巡回・トイレ誘導やおむつ交換(コール対応・1~2時間おきに巡回や排せつ介助、体位交換を行う)
・0~3時頃 交代で仮眠など休憩時間
・6時 整容介助・更衣介助・トイレ誘導やおむつ交換
・7時半 配膳・食事介助・服薬介助・下膳
・8時 申し送り・退勤
16時間夜勤は複数名での夜勤になり、交代で仮眠など取ることが可能です。
8時間夜勤の場合は、1名で夜勤業務に入ることも多く、利用者さんの見守りやコール対応をしながらの休憩時間となることが多いでしょう。
16時間夜勤では、夕食や朝食の配膳・下膳、食事の介助などがありますが、8時間夜勤の場合は、遅番や早番が行い、夜勤者は介助に入らないこともあります。
8時間夜勤の意外な落とし穴と16時間夜勤のメリット
8時間夜勤の場合は夜勤を終えた翌日も出勤となる職場も有りますが、
16時間夜勤の場合は、夜勤明け当日と翌日はお休みになるシフトを組む施設が多いようです。
※一部例外もアリ
つまり、16時間夜勤の場合は夜勤明けの日から翌日いっぱいまで、
約1日半以上の自由な時間を得ることが出来ます。
8時間夜勤のシフトの場合は、必然的に夜勤以外のシフト数が多くなるため、夜勤回数も8~9回程度入る職場が多いですが、それに対して16時間夜勤の職場は、月4~5回の夜勤シフトになることが多くいです。
つまり、
8時間夜勤:短い夜勤で沢山シフトに入る
16時間夜勤:長い夜勤で少しだけシフトに入る
という傾向があります。
夜勤に入れば夜勤手当が得られるので収入を増やすことが可能ですが、体力的には負担の大きい働き方となります。
介護職で夜勤を行う方は、夜勤手当の金額や肉体への負担を考えた上で、自分自身にあった夜勤シフトの職場を探しましょう!
夜勤すると手当はどれくらい?
夜勤をすると、深夜手当がつきます。
法律では、22時から翌朝5時までの7時間に対して、通常の25%増しの賃金が発生します。
つまり、時給千円の職場であれば、1回の夜勤で通常の賃金とは別途、最低1750円の手当が法律上保証されていることになります。
(1000円×25%×7時間)
しかし、実際の介護現場での夜勤手当は、この金額を上回ることが多く、地域や介護施設の形態にもよりますが、1回の夜勤で4,000円~7,000円ほどの手当てが支払われることが多いようです。
(中には、夜勤1回10,000円近くの夜勤手当が出る施設も!)
介護施設にとって、夜勤シフトに入れる介護職員は必須の存在ですが、勤務する介護職員にとっても、夜勤は欠かせない収入源となりますね!
夜勤をするメリット・デメリット
夜勤をすると得られるメリットとして、
- 夜勤手当がもらえる
- 介護職としてのスキルアップが出来る
という2つが挙げられます。
夜勤手当については先述いたしましたので、スキルアップについてお伝えいたします。
入所型の介護施設では、24時間体制の見守りが必要になってきます。
そのため、必然的に介護職員も24時間体制でシフトを組み、交代で夜勤に入ります。
夜勤では、レクリエーションなどの活動もないため、日勤と比べて少ない人数で現場対応する機会が多くなります。
何事も起きない夜勤の日も有りますが、有事の際には利用者さんの安心・安全を守るために適切な対応が求められます。
そのため、急なトラブルにも適切に対応し、効率良く仕事を進めていくスキルが身に付きます。
もちろん、介護が未経験の方は入職してすぐに夜勤に入ることはありません。
しっかりと日勤帯のお仕事を覚え、利用者さんとの関係が出来た上で、先輩職員のレクチャーを受けながら夜勤の介護業務を覚えていく流れが主流です。
なので、介護の仕事が未経験の方も、安心して夜勤の仕事に挑戦して頂くことが出来ます。
介護職として働くなら、夜勤入るのがオススメの理由
もし今、介護職としてのお仕事を探しているのなら、
「夜勤シフトがある求人」がオススメです。
もちろん、夜勤の仕事は大変ですし、
夜勤は家族の協力なしには出来ない上に、体力も必要となります。
しかし、それを加味した上でも
「夜勤シフトがある求人」がオススメの理由は、求人数が多く、良い職場を選びやすいからです。
介護の仕事は
- デイサービスなどの日勤帯のみの職場
- 有料老人ホームなどの夜勤がある職場
の大きく二つに分けることが出来ます。
現在の日本では、介護職の求人倍率は他の産業に比べて高く、人材不足が続いています。
(参照:社会保障審議会 介護保険部会(第79回))
その結果、24時間体制の施設では、「夜勤可能な人材」を確保するために
- 待遇アップ
- 離職率低下の取り組み
- 働きやすい職場作り
を積極的に推進している介護施設が多く、アナタにピッタリ相性の合う介護施設に出会える可能性が高くなっています。
これが、夜勤は大変でも「夜勤シフトがある求人」がオススメの理由です。
つらい介護夜勤業務の乗り越え方
介護の夜勤は体力も使うためつらいと感じる方も多いでしょう。
夜勤中は体に負担の少ない食事をとり、夜勤明けは軽く睡眠をとったあとは普通に過ごすと、不規則な生活リズムを整えやすくなります。
以下でご紹介することを参照に、介護の夜勤業務を乗り切りましょう。
方法①夜勤中は消化のよい食事をとる
夜勤中の体の負担を軽減するために、消化のよい食事をとりましょう。
胃腸に負担が少ない食べ物は、温かくて柔らかいもの、また脂質が少ないものです。
温かい食べ物をとることで、胃腸の働きも活発になります。
また、規則的な食事をとることで、体内時計を保つことが可能です。
夜勤中の食事はできるだけ軽いものを、日中はしっかりと食事を取るよう心がけましょう。
方法②夜勤明けは普通に過ごす
夜勤のある仕事は生活リズムが不規則で、体調を崩しがち。
夜勤明けの時間は軽く仮眠を取った後、できるだけ普通に過ごすことがおすすめです。
夜勤明けの日中に長く睡眠をとってしまうと、夜に眠れなくなり生活リズムが崩れやすくなります。
趣味の時間にあてたり、ランチやショッピングをしたりして心身のリフレッシュを図りましょう。
方法③夜勤明けの夜は早めに寝る
夜勤で勤務する日は、普段よりも短い睡眠時間しかとれません。
そのため夜勤明けで帰宅後は、すぐに眠気を感じることがあります。
その時は無理に起きようとせず、2~3時間の仮眠をとり、夜も早めに寝るようにしましょう。
夜勤のない日も睡眠不足が続くと、疲労が取れず体力が落ちてしまいます。
できるだけ普段から質の良い睡眠をとるように心がけましょう。
まとめ
夜勤の仕事はもちろん楽ではないですが、挑戦できる環境さえあるのであれば、夜勤シフトがある求人を探すのがオススメです。
なぜなら、夜勤がある職場の方が求人数が多いため、働きやすさや待遇面で工夫をしている職場が見つかりやすく、また、求人の選択肢も多くなるので自分と相性の合う職場を探しやすくなります。
今、介護職としてのお仕事を探している方は、是非参考にしてみてくださいね!
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