介護士には将来性がない?現状と背景を交えてわかりやすく解説

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転職や就職先を探す際に、ハローワークや求人サイトで介護士の求人をよく目にすることでしょう。
現在日本は少子高齢化社会のため、介護施設が増え続けており、介護施設で働く介護士の需要も高まっています。

未経験や無資格でも採用可能の求人も多くありますから、介護士への転職を考えている人も少なくないでしょう。
この記事では、介護士の将来性や需要が高まる背景について紹介します。
介護士への転職を検討している方はぜひご一読ください。

 

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目次

・介護士には将来性がないと言われる理由とは?

・介護士の現状

・介護士の将来

・実は、雇用条件も悪くない介護士

・介護士は、何歳でも目指せるのか

・介護士になるには資格が必要?

・まとめ

 

 

介護士には将来性がないと言われる理由とは?

理由①給与が安い

介護職の仕事は、肉体労働で体力を使うわりに給与が安いというイメージをもつ人が多くいます。実際、介護の仕事は利用者さんの身体的な介助など肉体的な労働が多く、夜勤のある職場もあり肉体的にハードな仕事です。

 

しかし日本における平均的な年収は400万円前後なのに対し、介護職の年収は350万円前後です。介護職の方が、一般的な企業に比べると給与は実際に低い現状があります。また他職種に比べて、昇給率も低いと言われています。

 

介護職の平均月収は、厚生労働省の令和2年度介護従事者処遇等調査結果によると、平均21.8万円です。他職種に比べて低賃金なうえに昇給が少ないということは、長年勤続しても高給与を得ることが難しいということになります。そういったことから、将来性がないと言われがちです。

 

理由②労働集約型産業の要素が強い

介護職の仕事は、疾患や高齢によって身体的に不自由な方の身体的な補助や、生活のサポートが中心になります。入浴の介助や排せつの介助など肉体的な労働が多く、人間の労働力に頼る労働集約型産業の要素が強くあるといえるでしょう。

 

労働集約型産業の特徴として賃金が低い、労働時間が長い、生産性や効率が悪い、離職率が高いという問題を抱えやすい点があります。介護職は、利用者さんを相手にした仕事です。そのためイレギュラーな事態も多くあり、残業が多くなりがちです。

 

業務量や労務管理が十分にできていない事業所が多く、労働環境に不満を持ち離職率が高い傾向もあります。そういったことから、労働集約型産業の要素が強い介護職は将来性がないと言われがちなのです。

 

理由③拡大性のない仕事と思われがち

介護職は未経験や無資格でも働くことができます。そういった面では、誰でも挑戦できることから、人気の高い仕事です。しかしその反面、誰でもできる拡大性のない仕事と捉えられがちな仕事でもあります。

 

介護の仕事は入浴や排せつの介助などの身体的な介助と、食事の支度や買い物支援などが中心になります。このような支援内容は、一見単純労働という分野に思われがちです。しかし介護職の仕事は、単純労働な面だけではありません。

 

介護職として経験を積み、知識を身につけていくことで支援の幅は広がりますし、日常的な支援だけでなくさまざまな職種と連携をとりながら利用者さんをサポートできる、奥の深い業種でもあるのです。介護職から広がるキャリアアップへの道も多くありますので、実際は拡大性のある仕事といえるでしょう。

 

 

介護士の現状

日本では高齢者が増加する中、出生率は年々低下しており少子高齢化の状態です。

さらに、日本は2011年から人口も減少しています。このような状況から、家庭内で高齢者をサポートするのが難しい状況にあります。

 

家族の協力を得ることが難しい高齢者が自宅で過ごすためには、訪問介護などのサービスが必要です。

また自宅での生活が困難な場合は、入所できる施設が必要になります。このような現状から、介護士の需要は高まっています。

 

しかし介護士は給与が低く、肉体労働で離職率も高いことから、介護士の人手不足が深刻です。

そこで、この人手不足を解消するための処遇改善を図る動きがあります。

すでに、介護士が働く環境を整えるために病院やコンビニエンスストアを併設した施設や、育児や介護と両立した働き方ができるよう時短勤務が可能な職場もあります。

 

 

介護士の将来

介護士が今後の将来も安泰な理由

現在、介護士の人手不足は非常に深刻と言われています。
介護士の離職率は高く、数年で離職してしまう人があとを絶ちません。
要因の一つとして、介護士は女性が多い傾向にあるため、結婚・出産・育児、または親の介護などで仕事との両立が難しいという点が挙げられます。

 

また、介護士の給与は、全体的な職業の中でも低めと言われています。
体力を使う仕事ですし、夜勤がある職場もあることから、ネガティブなイメージを持たれがちです。
若いうちは働くことができても、長年働くとなると年齢的に体力が衰え不安に感じる人も少なくありません。

 

このような状況から、介護士への転職者は数年で離職する人が多くいるのが現状です。
そのため介護士がなかなか定着せず、介護業界は慢性的な人手不足となっています。

 

しかし、今後さらに需要が高まることが予想されていることから、人手不足の解消を図るための対応は必須となるでしょう。
この状況を受けて、介護士が働きやすい環境をつくるため、処遇改善を働きかける動きがあります。
一般的な職種の中では低賃金と言われていた給与も、今後増加することが見込まれます。

 

処遇改善のため、環境への取り組みも行われています。
介護士は休みが取りづらく、残業が多い職場もありますし、不規則な勤務時間でプライベートを充実させることが難しいと感じている人も少なくありません。
そういった方々のために、病院やコンビニエンスストアを併設させた施設なども整備されています。

 

また、育児・介護休業法が改正され、1日あたりの労働時間を原則6時間以下にすることが可能になりました。
この時短勤務は、正社員だけでなくパート勤務や派遣勤務でも一定の条件を満たせば利用することができるため、育児と仕事を両立させやすくなっています。

このように、将来的に需要は増え続ける職種であり、慢性的な介護士不足を解消するための処遇改善が今後も期待できることから、安泰な仕事といえるでしょう。

 

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実は、雇用条件も悪くない介護士

今後も高い需要が見込まれ将来的に安泰といわれる介護士ですが、実は雇用条件が良いポイントも多数あります。
ここでは、介護士の雇用条件について簡単にご紹介していきます。

 

正社員として雇用される機会が多い

介護士は人手不足が深刻なことから、未経験・無資格でも可能という求人が多くあります。
未経験・無資格でも働くことは可能ですが、身体的な介護には資格が必須となるため、研修制度や資格取得制度を取り入れている職場も多くあるのです。

そういった職場では職員を育てて長く勤務してもらいたいという考えから、正社員として雇用してもらえるケースが多くあります。
一般的な企業の場合、中途採用の正社員雇用は簡単には見つからないでしょう。
このことから、介護士は雇用条件が良いといえます。

 

勤務形態・時間を選びやすい

介護士の働く介護施設は各地域に数多く、形態もさまざまです。
デイサービスのように日勤のみの職場や、入所施設があり24時間365日稼働している職場もあります。
そのため、職場によってさまざまな働き方があります。

日勤だけの働き方を希望するときは、デイサービスのような施設がおすすめです。
24時間稼働している施設であれば、平日の休みを希望しやすく、勤務時間も選ぶことができます。
24時間稼働の施設では、日勤・夜勤だけでなく、早番や遅番もあります。

パート勤務で希望の時間に働くことも可能ですし、育児中の時短勤務もしやすいでしょう。
規模の大きな職場であるほどシフト交換もしやすく、急な休みにも対応してもらいやすいため、育児や介護中の人にとっても働きやすさがあります。

 

働き甲斐もある職場・環境が多い

介護士は無資格・未経験で働くことができますが、働きながら資格を取得することも可能です。
資格を取得することができれば、転職もしやすくなります。
介護福祉士の資格は国家資格になりますから、全国どこでも働くことができるため魅力的です。

また、介護士は中途採用で未経験の人が多くいるため、研修制度が充実した職場が多くあります。
介護士には未経験から経験を積んでいる人が多くいるため、よき理解者となってサポートしてくれることでしょう。

介護士の仕事は肉体的な負担が大きく、大変と感じることもあります。
しかし、利用者さんから直接感謝の言葉を伝えられるなど、やりがいも大きな仕事です。
こういったことから、介護士は働き甲斐の高い職場や環境が多いといえるでしょう。

 

 

介護士は、何歳でも目指せるのか

介護士の仕事は年齢制限がありませんから、年齢に関係なく何歳でも目指すことが可能です。介護の仕事は、利用者さんの身体的な介助が多く、夜勤がある場合もありますから、若くないと体力的に無理だろうと思う方もいるかもしれません。

 

しかし施設の利用者さんは高齢者の方が多く、年齢差の少ない介護士との関わりは利用者さんからの需要があります。介護士の仕事は体力も必要ですが、人生の経験値が高い人も重宝されます。

 

施設によっては仕事の内容を配慮してくれることもありますし、夜勤が不安な場合は日勤だけの働き方が可能な施設を選ぶことも可能です。定年後も勤務可能な職場も増えていますから、長く働ける仕事を探している方にもおすすめです。

 

 

介護士になるには資格が必要?

介護士として働くために必要な資格はあるのでしょうか。介護の仕事における知識や経験がなくても働くことができるのか、気になっている方のために詳しくご紹介していきます。介護の仕事は、主に「身体的な介助」と「生活のサポート」があります。

 

身体的な介助では、入浴や排せつの介助、食事の介助など利用者さんの体に直接触れなければなりません。このような身体的な介助を行う際は有資格者が行うか、有資格者の監督が必要になります。そのため訪問介護のように施設外では無資格で働くことができません。

 

一方、食事の支度や洗濯、掃除、買い物といった生活のサポートは資格が必要ありません。そのため資格や経験がない人でも働くことができるのです。無資格、未経験で介護の仕事がしたい場合は、生活のサポートを中心に働き、同時に資格を取得するための勉強をするとよいでしょう。

 

介護士の職場の中には、資格取得をサポートしてくれるところも多くありますから、無資格・未経験でもキャリアアップを目指す方も多くいます。身体的な介助を行うためには、介護職員初任者研修の資格を取得することで可能になります。

 

介護職員初任者研修資格は、受験資格がないため誰でも取得することが可能です。資格を取得することで、介護職として働く際に必要となる基本的な知識や技術を修得することができます。

 

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まとめ

ここでは、介護士の将来性についてご紹介してきました。
日本は、少子高齢化によって今後もしばらく高齢者が増え続けることが予想されています。
そのため介護士の需要はますます高まっていくと考えられます。

 

介護施設は全国各地にありますし、需要が高いことから施設の数は増え続けています。
そのため、希望する条件に合った職場が見つけやすく、育児や介護との両立がしやすい職場を見つけやすいでしょう。

 

介護士の給与は一般的な企業に比べて安いですが、処遇改善も積極的に行われています。
そのため、今後給与面でも改善していくことが予想されます。
介護福祉士として経験を積むことで、そこからさらなるキャリアアップも可能です。
無資格・未経験で働き始めたとしても、スキルアップやキャリアアップが可能ですから、転職を考えている方はぜひ参考にしてみてください。

 

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