介護の職場で業務改善とは?事例もご紹介

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求人募集で必ずといっていいほど見かける介護士求人。

学歴を問わない求人も多くあり、未経験でも比較的挑戦しやすい職業です。

しかし、実際には残業が多い、給料が安い、体力的にきついなど、決して働きやすいとは言えない職場もあるようです。

では、働きやすい職場とは、どのような環境なのでしょうか。

ここでは介護士の働き方や悩み、業務改善や働き方を変える目的について、また働きやすい職場への改善方法についてご紹介していきます。

 

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◇目次

介護でなぜ業務改善が今必要なのか?

一般的な職場の業務改善や働き方を変える目的とは?

介護士の働き方とは?

介護士ならではの悩みとは?

介護のパート勤務で働くうえでの悩みとは?

職場改善や「働きやすい職場」への変え方とは?

介護士の職場改善の事例をご紹介

まとめ


 

介護でなぜ業務改善が今必要なのか?

介護業界では人材不足が深刻な問題となっており、日本は現在少子高齢化が著しい状態です。

団塊世代と呼ばれる戦後のベビーブームで生まれた方々が、2025年には75歳の後期高齢者となり、要介護者は増加する見込みとなっています。

 

反面、出生率は年々下がり、独居の高齢者も増え続ける一方です。

このような現状において介護業界の需要は高まっていますが、介護職は人材不足が深刻になっています。

そのため、介護業界では業務改善が急がれています。

 

人口減少によって介護業界だけでなく、あらゆる産業で業務改善が行われています。

総務省ではICT化が推進され、厚生労働省では「働き方改革」が提唱されています。

生産性を向上させ賃金を引き上げるための「業務改善助成金」が創設されたことから、今後さらに業務改善は後押しされていくでしょう。

 

介護業界においては、職場環境や事務作業において改善が求められています。

また、就業者の65%が離職している現状も改善が必要です。

24時間サービスを提供する介護施設も多くあることから、多くのスタッフが必要ですし、

施設長やサービス提供責任者などの負担が大きくなっています。

このような状況から、職場の状況を見える化し、スタッフを適材適所に配置、

各スタッフ個人の特徴の理解、利用者さんに合わせた人員配置が行われるよう改善が必要です。

 

また介護現場では身体的な介助だけではなく、事務作業も多くあります。

利用者さんのバイタルチェックや服薬状況の記録、申し送り書の作成など事務的な作業が全体の1割ほどとなっています。

これらの作業は改善が必要なものですが、単純に簡素化するだけでは問題は解決されませんから、根本的な問題から改善が必要となっているのです。

 

 

一般的な職場の業務改善や働き方を変える目的とは?

介護職においては、業務改善によって業務全体を見直し、人材のパフォーマンスを上げ、質の良い介護の提供につなげることができます。

これは一般的な職場にも言えることです。会社組織の業務を改善することによって、仕事の効率をアップさせることが可能になるからです。

長年続けてきた業務の流れが、必ずしも良いとは言えません。

業務を改善することで、作業効率をアップさせ時間のロスを省き、それによって人件費を削減することが可能です。

業務を効率化させることは、従業員の残業も減らすことにつながるでしょう。

さらに少子高齢化に伴い、生産人口は年々減少しています。

そのため働く人のニーズに対応できる、多様化した働き方が求められるようになっているのです。

働き方を変えることで、育児や介護で働く時間が限られた女性も働きやすくなっています。

このように業務改善や働き方を変えることによって、業務の効率化が可能です。

また、慢性的な人員不足を補うこともできるでしょう。こういったことを目的として業務改善が行われています。

 

 

 

介護士の働き方とは?

介護士の働き方には、正社員、パート、派遣など多様な働き方があります。

正社員の場合フルタイムで働くことから、責任のある仕事を任されることも多くあります。

そのためキャリアを積むことができ、長期的に目標をもって働きたい方におすすめの働き方です。

正社員の場合、さらに多様な働き方を選ぶことができます。まずは日勤勤務のみという働き方。

介護の仕事は入所施設などのように24時間365日稼働している職場も多くあります。

そういった職場では、不規則な勤務になることがあります。

子育て中などの場合、日勤だけで働くことも可能です。

日勤だけの勤務であれば子育て中の方だけではなく、体力的に不安がある方も働きやすくなるでしょう。

 

また、パートやアルバイトは、育児中や家族の介護がありフルタイムで働くのは困難な場合や、ブランクがありフルタイムで働くことに不安がある場合などにおすすめの働き方です。

パートやアルバイトの場合は、時短勤務ができます。

また、働きたい時間に限定することも可能です。曜日を決めて働くことができるため、習い事などプライベートタイムを充実させることができるでしょう。

 

さらに、夜勤専任という夜勤業務のみの働き方も可能です。

夜勤専任は文字通り夜勤だけの働き方で、勤務回数が少なく高収入が稼げるのが特徴です。

夜勤は日勤に比べて体力的な不安がある方や、子育て中の方には働きづらいこと、夜勤勤務者が少ないことから需要の高い働き方といえるでしょう。

 

夜勤帯ではイレギュラーな事態が起こることもありますが、介護業務は日勤よりも少なく、職場によってはゆったりと自分のペースで働くことができます。

また夜間はスタッフも少数のため、煩わしい人間関係などもなく人気のある働き方です。

 

期間限定で働く派遣もまた、ライフスタイルに合わせた働き方を選択可能です。

派遣で働く場合は短期間なことから、スキルアップは難しいと考える方もいます。

しかし、実際には自分が伸ばしたいスキルに合わせて職場を選び、幅広く経験を積むことができるため、スキルを磨くことにも適した働き方です。

派遣で働くメリットは、派遣勤務でその職場の雰囲気や人間関係など、求人情報だけでは把握しにくい職場環境を知ることができます。そのため、自分に合った職場を探しやすいというメリットがあるでしょう。

 

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介護士ならではの悩みとは?

仕事をしていると悩みは尽きないものですが、介護士ならではの悩みにはどのようなものがあるのでしょうか。

介護士もさまざまな悩みを抱えやすく、一度は辞めたいと考えたことがある人は多くいるようです。

介護士は需要の高い仕事ですから求人数も多く、資格がなくても働きながら資格取得が可能という条件に惹かれ、就職する人も少なくありません。

しかし、実際に働いてみたら想像以上に仕事がハードで、体力に不安を覚え長く働くことができるか悩む人も多くいます。

 

また、介護士としての悩みの1つに人間関係があります。

介護士は身体的な介助が主な仕事になるため、利用者さんとの関わりは必須です。

利用者さんに暴言を吐かれることや暴力を振るわれることもありますし、なかなか良い信頼関係を築けないこともあります。

利用者さんに満足していただけないことで、クレームを受けることもありますし、介護士としての自信を失ってしまうこともあるようです。

また、職員間での人間関係で悩む人も多くいます。

介護職は女性が多く、何かと人間関係での悩みは尽きないものです。

さらに、看護師や理学療法士など専門的な職種との関わりが多く、コミュニケーションが難しいと感じることも多いようです。

介護の仕事はチームワークが重要ですから、人間関係に不安があると仕事をスムーズに行うことができず、辞めたいと考えてしまう人も少なくありません。

介護士の悩みで多いものとして、職場環境があります。

介護職は全体的に人手不足が深刻で、仕事量が多い、残業が多い、休みが取れないといった声がよく聞かれます。それに加え、給与も少なく労働量が対価に見合わないと感じている人も多いようです。

 

 

介護のパート勤務で働くうえでの悩みとは?

介護のパート勤務は、プライベートを重視した働き方ができるのがメリットですが、やはり働くうえで悩みを持っている人は多くいるようです。

とくに多いのが給与面での悩みです。介護の仕事では、正社員もパートも同じような仕事内容になります。しかし、正社員に比べるとパートの給与は低くモチベーションが上がらないと感じている人も多いようです。

また介護施設では、忙しい時間帯というものがあるため、短時間勤務を希望する場合、求人の幅が狭くなることがあります。

選択肢が減ることで、希望にあった職場を見つけることが難しいこともあるでしょう。

さらに、慢性的な人手不足になっている介護施設も多いです。

融通がきくように短時間勤務ができるパートという働き方をしているのに、残業せざるを得ない職場も少なくありません。

正社員と仕事内容は変わらないのに給料は安い、残業もしなくてはならない、といったことで悩んでいるようです。

 

 

職場改善や「働きやすい職場」への変え方とは?

職場環境が良いと仕事効率も上がりますし、精神的な負担が少なく長く働く人が増えます。

職場改善や働きやすい職場へ変えるためには、どのようなことが必要になるのでしょうか。

 

①ヒアリングを行い問題の優先順位をつける

職場環境を改善するためには、従業員の意見をヒアリングすることから始めましょう。

例えば業務の手順を提示するだけではなく、手順を計画するうえで従業員の意見を取り入れてみることも大切です。

全従業員に情報を共有するため、ミーティングの時間を設けることも有効でしょう。

従業員からヒアリングをしたら、問題や課題を明確化させ解決するための優先順位をつけます。

優先順位が決まったら、どのような解決策があるのか調べます。

他の事業所ではどのような取り組みをしているのか、リサーチしてみるのも良いでしょう。

 

②新しい施策の取り組みと分析・修正を行う

職場環境を改善するための施策を取り入れる際は、必ず従業員の意見を聞き、納得してもらってから始めることが大切です。

新しい取り組みは、作業や環境に変化をもたらします。その変化に対して抵抗を感じる従業員もいるでしょう。

そういった従業員にとっては、新しい施策は負担になりかねません。

しっかりと納得してもらい、従業員の協力が得られるかがポイントです。

もしどうしても納得してもらえないときは、新しい取り組みを実際に体感してもらうことで考えや意識が変わることもあります。

新しい施策を取り入れたあとは、定期的にその施策に対して振り返りを行い、微調整が必要です。

新しい施策に対してプロジェクトチームを作り、複数人でより良い形にブラッシュアップしていくのが望ましいでしょう。

 

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介護士の職場改善の事例をご紹介

ここでは、介護士の職場改善の事例を2つご紹介します。

 

事例①介護士の役割と手順の可視化による職場改善事例

通所介護事業所において、職員に業務状況調査を行う。

10分毎の業務調査を行った結果、本来の介護業務以外である配膳や掃除、送迎にかけている時間が多くあることが判明。

介護士が専門的な業務に専念できるように、業務分担の見直しを行う。

配膳や清掃、送迎をアシスタント職や運転手に重点配分する。

それによって介護士は専門的な業務を行うことができ、事業所全体の労働生産を改善した。

 

事例②道具の改善による誤薬防止で職場環境改善事例

サービス付き高齢者住宅において、利用者に内服介助を行う際の誤薬が課題。

薬の取り違いを防ぐため、薬の保管ケースを利用者ごとに分ける工夫を行う。

内服確認がスムーズに行われるよう、ケースに顔写真を提示。誤薬を防いで利用者さんの安全の確保と、業務の円滑化によって時間と人的なコストの削減に成功した。

 

 

まとめ

高齢化社会に伴って介護の求人需要は高く、働き方も多様なため人気のある仕事です。

しかし、実際に介護士として働くうえで悩みを抱えている人は少なくありません。

特に給与が安い、残業が多い、人間関係がつらい、といった悩みが多くあります。

ここでは、そういった職場環境を改善するための手順などについてご紹介してきました。

職場環境を改善することは簡単なことではありませんが、組織全体で取り組むことで離職率の低下やコスト削減、人件費の削減につながります。

実際の改善例なども参考にしてみてください。

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