『精神保健福祉士の仕事内容は?1日の流れや向いている人をご紹介』

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社会福祉士、介護福祉士とともに、福祉系の三代国家資格になっている精神保健福祉士。超高齢化社会、ストレス社会に直面している今、心や体に問題を抱える人たちの支援を行う精神保健福祉士は、福祉の分野では欠かせない存在です。今回は、社会的にニーズの高い精神保健福祉士にスポットを当て、具体的な仕事内容や、1日の流れ、さらには精神保健福祉士に求められる資質などについてご紹介しましょう。

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【目次】

精神保健福祉士とは?

精神保健福祉士の仕事内容

精神保健福祉士の1日

精神保健福祉士に向いている人って、どんな人?

気になる精神保健福祉士の給料事情

精神保健福祉士資格の取得方法

社会人から精神保健福祉士になることはできるの?

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福祉2月25日文中

精神保健福祉士とは?

 

精神保健福祉士(PSW=Psychiatric Social Worker)は、1997年に制定された『精神保健福祉法』に基づき確立した国家資格で、有資格者だけが名乗ることのできる名称独占資格です。精神障がいに関わる医療分野で活躍しているスペシャリストとして、うつ病や統合失調症、認知症など、精神障がいを持つ人たちの社会復帰をサポートしたり、必要に応じて訓練を行ったり、その人らしく日々を過ごすための生活支援などが主な仕事。

精神保健福祉士の仕事の領域は、社会福祉士と似ていますが、その違いは相談援助する対象者。高齢者や子ども、障がいを持つ方や、低所得者が支援対象となる社会福祉士に対し、精神保健福祉士の場合はさらに対象の幅が広がり、精神上の障がいを抱える人やそのご家族にまで及んでいます。

 

 

 

精神保健福祉士の仕事内容

 

精神保健福祉士の仕事のメインは、精神上の障がいを持つ人と、そのご家族の支援。社会と精神的障がいのある人がその人らしく日常生活を送れるように、また社会とつながりを持てるよう導く役割を担っています。

精神保健福祉士の活躍の場所は幅広く、医療機関や行政に限らず、司法や教育の分野でもその存在は必要とされています。勤務する場所によって仕事の内容は異なるので、医療機関、行政機関、生活支援サービス事業所、司法、その他の分野に分け、それぞれの場所でどのような仕事に携わるのか、簡単にご説明しましょう。

 

<医療機関>

精神病院や総合病院の精神科、心療内科クリニックなどが主な仕事場となります。患者様の入院から退院までをサポートする他、入院生活では医師やその他のスタッフと協力し、グループワークやレクリエーションなどの集団精神療法などを実施。また、退院後もその人らしい日常生活を送れるようサポートする他、社会とつながりを持てるよう支援団体との橋渡し役としても活躍。また、患者様だけでなく、そのご家族の相談に応じるのも大事な仕事となっています。

 

<行政機関>

地域の保健所や福祉事業所、精神保健福祉センターなどが主な勤務場所。心に問題を抱えた人を対象に、専門的な立場から相談に応じたり、相談者が安心して社会とつながりを持てるよう、また、日常生活を送れるよう就労支援や住居確保を行ったり、利用できる公的支援制度を紹介する業務に携わります。また、精神障がい者やそのご家族への偏見をなくすことを目的としたメンタルヘルスの啓発活動を行う場合もあります。

 

<生活支援サービス事業所>

相談支援事業所や地域活動支援センター、グループホームやケアホーム、就労移行支援事業、就労継続支援事業、自立訓練事業などを行う施設や、救護施設、児童養護施設など、幅広い分野で、医療費や生活費に関するアドバイスを行う他、対象者とその家族を支えるために、関係機関と連携し、サポート業務を行います。相談支援に関わる事業所では、相談者のケアプランの作成や様々な行政手続きのサポート、地域生活に移るために必要な支援を実施。就労継続支援事業では、就労に関するトレーニングに加え、職場定着に向けた支援などの業務にも携わります。

 

<司法>

2003年に制定された『心神喪失などの状態で重大な他害行為を行った精神障がい者の医療及び観察に関する法律』に基づき、善悪の判断がつかず、重大な犯罪などを犯してしまった人の矯正や社会復帰に向けた訓練を行うのが主な仕事です。勤務先は、保護観察所や矯正施設などになります。

 

<その他>

心に問題を抱えた人が増えてきている今、教育機関や企業、社会福祉協議会やハローワーク、介護保険関連施設などでも精神保健福祉士は活躍しています。企業では、職場でのストレスやうつ病対策などを行うためのソーシャルワーカーとして、また教育の分野では、小中学校でのいじめや不登校、学校内で起こる様々な問題を解決するソーシャルワーカーとして活躍。加えて、精神保健福祉士の育成を行なっている大学や養成施設で、指導者として活躍するケースもあります。

 

 

 

精神保健福祉士の1日

<精神病院に勤務する>

8:30 出勤。その日のスケジュールを確認し、各部署への申し送り事項などをまとめ、スタッフミーティングに参加。

9:30 デイケアを利用する利用者様の出迎え。迎え入れながら、その日の服装や状態をしっかり観察。

10:00 プログラム実施。利用者様と一緒にゲームや体操などを行いながら、各人の性格や心理状態を見極める。

12:00 昼休み。

13:00 カンファレンス業務。入院中の患者様との面談や、退院前の患者様とそのご家族、医師や在宅ケアスタッフなどを交えた話し合いを行う。

14:00 デスクワーク。電話の応対や利用者様の活動記録の作成を行う。

15:00 プログラム内容の検討。支援プログラムの企画提案や実施している内容の検討を行う。

16:30 勉強会に参加。スタッフ全員が参加する勉強会に出席。

17:30 退勤。(業務の進捗状況によっては残業することもある)

 

 

 

精神保健福祉士に向いている人って、どんな人?

 

心と体のバランスがうまく取れない人やそのご家族をサポートするのが主な仕事となるだけに、精神保健福祉士にとって何より大切なのは、思いやりの気持ちを持って相手に寄り添えること、精神障がいに対する十分な理解を持ち、偏見を持たないことです。また、仕事の多くの時間は、相談・支援対象者やその家族との面談や相談業務となるため、話しやすい雰囲気作りができる人で、相手の思いを引き出すためのコミュニケーションスキルの高い人に向いている仕事と言えるでしょう。

 

 

 

気になる精神保健福祉士の給料事情

 

精神保健福祉士の活躍の場は幅広いため、勤務先や役職、また働き方にによって給与は異なりますが、相場は月収20~30万円、年収は300~500万円と言われています。おおよその目安としては、精神科専門病院に勤務した場合の年収は430万円、心療内科クリニックの場合は380万円、精神保健福祉センターでは420万円、障がい者福祉サービス事業所の場合は390万円となっています(『平均年収.JP』より)。

 

 

 

精神保健福祉士資格の取得方法

 

精神保健福祉士として仕事に携わるためには、国家資格が必要です。試験は年に1回実施され、2019年の合格率は62.7%。試験を受けるためには、様々な受験資格が必要で、受験資格をクリアし、国家試験に合格したら、精神保健福祉士として名簿に登録。登録証を受けとったら、精神保健福祉士として仕事に携わることができます。

 

 

 

社会人から精神保健福祉士になることはできるの?

 

精神保健福祉士として活躍している人の中には、社会人として別の仕事を経験している人も少なくありません。学歴や経歴によって受験資格は異なりますが、医療福祉系の専門学校などで、精神保健福祉士の養成課程を学べば、最短1年で受験資格が取得できます。「働きながら学ぶのは大変・・・・」と思う方もいらっしゃるでしょう。でもご安心ください。働きながらでも学べる通信制もあるので、自分のペースで無理なく受験資格の取得を目指せます。

 

 

精神保健福祉士を目指す人は、20代の若い人ばかりではなく、社会人の経験を持つ30~60代の方も少なくありません。福祉系の大学を卒業していなくても、最短1年で国家試験の受験資格が得らますから、社会貢献度が高く、やりがいの大きな仕事がしたいという方は、この機会に精神保健福祉士を目指してみませんか?

 

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