介護福祉士になるには?資格取得までの流れと受験概要に関して

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【目次】

■介護福祉士とは

■仕事内容

■介護福祉士になるメリット

■介護職のキャリアパス

■介護福祉士になるには

■介護福祉士国家試験の受験概要について

 

 

■介護福祉士とは

介護福祉士は、介護資格の中で唯一国家資格です。「社会福祉士及び介護福祉士法」に基づき、介護に関する一定の知識や技能を習得していることを証明する資格となっています。介護福祉士は専門的知識や技術をもって生活全般に関わる介護を行いながら、介護者への指導も行ないます。

 

介護を必要とする方は、生活行為・生活動作など生活全体の支援が必要です。その人らしく生きるために、その方の心身状況を把握し、生活の質を保つためにはどのような課題があるか、その課題にどう向き合っていくかを分析しなくてはなりません。そのうえで多職種と連携を取り、利用者さんにとって最適な介護を提供するのが介護福祉士となっています。

 

 

■仕事内容

介護福祉士は、日常生活を送るのに支障がある利用者さんに介護サービスを提供するのが仕事です。入浴や排せつ、食事の介助を行う身体介護と、家事全般、買い物代行などを行う生活援助などを行っています。在宅で過ごす要介護者の家族に対して、家庭で介護を行う際のアドバイスや介護用品に対する指導なども行います。

また、介護職員に対して利用者さんの自立支援を目標とした介護の実践について、指導や助言をするのも介護福祉士の仕事です。介護福祉士が活躍する場は、特別養護老人ホームや老人保健施設、身体障碍者施設などの社会福祉施設と幅広くあります。

 

 

■介護福祉士になるメリット

メリット①:待遇がよくなる

介護福祉士の資格を取得すると待遇がよくなります。介護福祉士は国家資格になることから、資格手当が支給されます。また、2017年4月より介護職員処遇改善加算が変更になりました。加算の要件として「キャリアパス要件Ⅲ:経験若しくは資格等に応じて昇給する仕組み又は一定の基準に基づき定期に昇給を判定する仕組みを設けること」となっています。

介護事業所によって給与に違いがありますが、介護福祉士の資格を取得することで月数万円の違いがでてきます。また、介護福祉士資格をもっていることによって、主任など役職に昇格しやすく手当が支給され、さらなる給与アップが見込まれるでしょう。

 

メリット②:知識とスキルが確かなものとして証明できる

介護福祉士資格は、介護系の資格の中で唯一の国家資格です。介護福祉士の資格を取得するためには、養成施設ルートと実務経験ルート、福祉系高校ルート、経済連携協定があります。実務経験ルートでは、初任者研修、実務者研修を取得し、450時間の研修と実務経験3年以上が必須です。

そのため介護福祉士資格は、知識やスキルが確かなものであると国から証明されていることになり、介護福祉士として信頼を得ることができます。介護福祉士資格があることによって、就職や転職も有利になるでしょう。介護福祉士の需要は今後も高まりますから、将来的に安定して働くことが可能になります。

 

メリット③:仕事の領域が広がる

介護職の中でも介護福祉士は、幅広い領域で仕事をすることが可能です。介護施設や介護事業所において身体的、精神的な介護サービスを行うだけでなく、介護サービスの相談窓口や、要介護者が近隣住民や家族とより良い関係を築けるよう支援する、社会活動支援も行えるようになります。

 

さらに、サービス提供責任者や生活相談員、チームリーダーといった介護職の中でも管理職の仕事をすることも可能になります。また、介護福祉士として経験を積むことで、相談業務を行うケアマネージャーを目指すことも可能です。認定介護士のように、介護福祉士よりも上位資格を目指すこともできるでしょう。

 

 

■介護職のキャリアパス

介護職として働く場合は、基本的な知識を習得するため介護職員初任者研修を取得することが必要になります。さらに介護福祉士を目指す場合は、実務者研修を取得しなくてはなりません。介護福祉士資格を取得することで、幅広い領域の知識や技術を習得し、利用者さんの状態に対して的確な介護を実践することができます。

利用者さんにさらに質の高い介護を提供できるよう、認定介護福祉士資格を取得してチームケアの質を改善することも可能です。

 

 

■介護福祉士になるには

介護福祉士の資格を取得にあたり、平成19年の社会福祉士及び介護福祉法の改正によって、人材の資質の向上を図るため資格の取得方法が見直されました。一定の教育課程を経たあとに国家試験を受験するという形になり、資格の取得方法が一元化されたのです。

介護福祉士資格を取得するためには、実務経験ルートと養成施設ルート、福祉高校ルートの3つのルートがあります。改正によって、実務経験ルートでは3年の介護経験実務に加え、600時間以上の実務者研修の受講が義務づけられました。

また、養成施設ルートでも教育内容を1650時間から1800時間の過程に増やし、新たに国家試験が義務づけられています。そのため、どのルートで資格を取得する場合でも国家試験の受験が必須になります。

 

■介護福祉士資格の3つの取得ルート

介護福祉士資格を取得するためには、福祉系高校ルート、養成施設ルート、実務経験ルートの3つの取得ルートがあります。なお、2016年4月以降に一部取得方法が変更されています。

 

・福祉系高校ルート

福祉系高校ルートで介護福祉試験受験資格を得るためには、高等学校や中等教育学校(どちらも専攻科を含む)にて、所定の福祉の教科目と単位数を習得して卒業することが必要です。介護福祉国家試験に合格することで資格を取得できます。

介護福祉養成施設等が実施する「介護技術講習」を受講し、終了認定を受けた場合は実技試験が免除されます。

 

・養成施設ルート

養成施設ルートでは、高等学校又は中等教育学校卒業以上の者で、一定の養成施設を卒業後、国家試験に合格することで資格が取得可能です。

 

・実務経験ルート

実務経験ルートでは3年以上の実務従業期間が筆記試験前日までにあることと、養成施設等における実務者研修を修了し、介護福祉国家試験に合格することが必要です。実務者研修は、無資格者が450時間、介護職員初任者研修取得者320時間、介護職員基礎研修取得者50時間が研修時間となっています。

 

働きながら介護福祉士資格を目指すなら『実務経験ルート』

介護職では、無資格・未経験でも可能な求人が多くあります。介護業界では人手不足が深刻なこともあり、未経験者を受け入れている施設や事業所は少なくありません。そのため、教育制度や資格取得支援制度を設けている職場も多くあるのです。

支援制度を利用すれば、受講費用の全額もしくは一部を支援金として事業者が提供してもらえ、資格取得後は一定年数(2~3年程度)勤務することで返済不要になります。これらの理由から、働きながら介護福祉士の資格取得を目指す場合は「実務経験ルート」がおすすめです。

 

介護福祉士の受験に必要な『実務者研修』とは?

介護福祉士国家試験を受験するために、「実務者研修の受講・修了」が2017年より義務づけられました。以前のホームヘルパー1級資格相当ですが、研修は2年以上の養成課程をもつ介護福祉士養成校で到達目標としている基準同等です。幅広い利用者さんに介護を提供できる能力を身につけることができます。

この資格は、介護福祉士の資格取得方法の見直しが背景にあります。多様化する介護ニーズに対応するため、介護福祉士の質を向上させる必要がありました。そのため、一定の教育課程によって知識や技術が不可欠であり、6か月以上の実務者研修の受講と修了が義務付けられたのです。450時間の堅研修は数年かけて修了することが可能で、通信教育を活用することもできます。

 

 

■介護福祉士国家試験の受験概要について

<2023年度介護福祉士国家試験の概要>

2023年度の介護福祉士国家試験は、筆記試験が2024年1月28日(日)、実技試験が2024年3月3日(日)に開催されます。

合格発表は2024年3月25日(月)です。

試験地は筆記試験と実技試験で分けられます。筆記試験は35試験地、実技試験地は2試験地となっています。

試験科目は筆記試験と実技試験があり、実技試験では介護等に関する専門的技能が出題されます。
それぞれについて以下で詳しく解説していきます。

 

1.試験日

●2023年度の介護福祉士国家試験

・筆記試験2024128(日曜日)

・実技試験20243月3日(日曜日)

 

2. 試験場所

●筆記試験の試験会場(35会場)

北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、福島県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、石川県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県

 ●実技試験(2会場)

東京都・大阪府

 

3. 受験資格

介護福祉士国家試験の受験資格は以下の通りです。

・介護福祉養成施設(2年以上)を卒業した方
・介護福祉養成施設(1年以上)を卒業した方
・3年以上(従業期間3年以上、従事日数540日以上)介護等の業務に従事した方で実務者研修を修了した方
・3年以上(従業期間3年以上、従事日数540日以上)介護等の業務に従事した方で介護職員基礎研修と喀痰吸引等研修(第1号研修または第2号研修)を修了した方
・福祉系高校に入学して必要な科目を履修して卒業した方
・特例高校に入学して、卒業した翌日に9カ月以上介護等の業務に従事した方
・経済連携協定(EPA)であって、3年以上介護等の業務に従事した方

 

4. 受験申込書の受付期間

受験の申し込みは、2023年8月9日(水)から9月8日(金)までです。

 

5. 出題基準

以下をご確認下さい。

https://www.sssc.or.jp/kaigo/kijun/pdf/pdf_kijun_k_no35.pdf

 

6. 合格発表

2024年3月25日(月曜日)

 

 

<介護福祉士国家試験の合格率・合格ライン>

※参照元:厚生労働省「第34回介護福祉士国家試験合格発表」より

https://www.mhlw.go.jp/content/12004000/000917100.pdf

 

 「介護福祉士 国家資格」_介護福祉士国家試験合格率推移

介護福祉士国家試験の合格率は、上記のグラフの通りです。過去6回の合格率平均は71.6%となっています。

 

また、介護福祉士国家試験の筆記試験合格には2つの条件があります。

1つ目は、総得点125点に対して、正答率60%の75点以上であることです。これを基準に、問題の難易度で補正が入る場合もあります。

2つ目は、11の試験科目群のすべてにおいて得点があることです。総得点が75点以上であっても、11の科目群の中で0点の科目群が一つでもあると不合格となってしまいます。

 

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