夜間対応型訪問介護とは?夜勤のホームヘルパーの実態
日中仕事に出るのが難しい、日中の時間をプライベートに活用したい、などといった場合夜間だけの仕事は魅力的ですね。夜間対応型訪問介護のサービスを提供している事業所では、夜間働けるホームヘルパーの求人があります。
ホームヘルパーの夜間の仕事はどのようなことを行うのでしょうか。ここでは、夜間対応型訪問介護の仕事内容や資格、給与などについて詳しくご説明していきます。
◇目次
夜間対応型訪問介護とはどんな仕事?
夜間対応型訪問介護とはあまり聞き慣れないサービスですが、どのようなサービスなのでしょうか。
–夜間対応型訪問介護の概要
夜間対応型訪問介護は、平成18年から始まったサービスです。要介護1以上の方が対象となり、夜間の18時から翌朝8時までサービスを提供しています。自宅で過ごす利用者さんが、24時間安心して暮らすことができるようサポートし、利用者さんや家族の負担を軽減することが目的です。
介護計画に合わせて定期的に居宅を訪問したり、緊急時にヘルパーが訪問できるようオペレーションセンターサービスを行ったり、訪問の要請があった際にヘルパーが随時訪問するなどのサービスを行っています。これによって、自宅でも入居施設にいるようなサポートを受けることができ、安心して過ごすことができるのです。
–夜間対応型訪問介護の実態
夜間対応型訪問介護では、疾患や障がいによって身体的な機能が低下している方を対象にサービスを提供しています。体調に異常をきたしやすい時間帯であることから、緊急的な通報が多くあります。
通報の内容としては、「体調が悪い」「失禁した」「転倒した」というような利用者さん本人からの訴えや、利用者さんの安全を確認して欲しいという家族からの通報が主です。
–夜間対応型訪問介護の仕事内容
夜間対応型訪問介護では、「定期巡回サービス」「随時対応サービス」「オペレーションサービス」の3つのサービスを提供しています。
定期巡回サービスでは夜間利用者さんの自宅を巡回し、安否確認や排泄の介助を行います。また随時対応サービスでは、利用者さんの急な体調不良やトラブルが起きた際にオペレーションセンターの連絡で自宅へホームヘルパーが駆けつけるサービスです。状況に応じて救急車の手配や医療機関への連絡を行います。オペレーションサービスは、利用者さんからの通報にオペレーターが対応するサービスです。
これらのサービスに応じて、ホームヘルパーは利用者さんの自宅で、身体的な介護や安否確認、服薬確認を行います。身体的な介助では、食事の介助、トイレ介助、おむつ交換、衣類交換、体位変換や寝返りの介助などを行います。体調不良の訴えも多いため、迅速に判断し適切に対応することが求められるでしょう。
疾患や障がいを持った状態で自宅で暮らすのは、本人も家族も不安があります。家族が遠方に住んでいる場合は、さらに不安に感じることが多いことでしょう。そういった不安の軽減や、同居の場合の介護負担の軽減につながるサービスの提供が主な仕事です。
–資格は必要?夜間対応型訪問介護の資格取得
夜間対応型訪問介護で働く場合、資格が無くても可能な施設もありますが、多くは介護に関わる資格が必要とされます。夜間は利用者さんの急変も起こりやすく、緊急時の通報に冷静に対応するためには知識や技術が必要とされるためです。
ホームヘルパーとして働く場合に必要とされる資格は、「介護福祉士」や「実務者研修」、「介護職員初任者研修」、「ヘルパー2級」などです。最低でも介護職員初任者研修の資格取得が必要とされるでしょう。また、緊急時の通報に迅速に駆け付ける必要があるため、普通自動車免許の取得が求められる場合もあります。
なお、通報などの電話対応をするオペレーションセンターで相談員として働くためには、さらに知識が必要とされるため、介護福祉士や社会福祉士、介護支援専門員などの資格が必要です。
夜間対応型訪問介護の年収・給料は?
夜間対応型訪問介護は、勤務時間が18時から翌8時までの夜間になります。そのため、一般的な訪問介護の時給に比べて高めです。働く事業所や施設によっても変わりますし、資格によっても変化します。基本時給の相場は1000円~1200円ですが、さらに深夜割増手当や処遇改善手当など諸手当が支給されることもあります。
日給の平均的な相場では、1日で2万円前後の給与が支払われるため、少ない勤務日数で高収入を得ることも可能です。一般的な訪問介護の仕事は、平均月収が19万円。年収にすると300万円ほどになります。夜間対応型訪問介護では月に15日の勤務で30万円前後になりますから、日中だけ働くよりも割高な給与になるでしょう。
夜間対応型訪問介護の職におすすめな人
夜間対応型訪問介護の仕事は身体的なケアだけではなく、精神的なケアも必要とされます。そのため、ある程度介護の経験をもっている人におすすめです。訪問先では自分だけしかいない中で、観察し判断することが求められます。夜間急変時や不安時に呼び出されることも多いため、ある程度の経験や知識があると対応しやすいでしょう。
また、夜間対応型訪問介護の勤務時間は夜間になりますから、夜通し働くことに抵抗のない方もおすすめです。日中は家族が仕事をしているため、仕事にでるのが厳しい方でも、夜なら家族が在宅しているから働きやすいでしょう。
夜間仕事になるため、日中の時間を有効活用できることからダブルワークをしたい方にもおすすめです。習い事など、プライベートな時間を充実させたい方にもマッチする仕事です。
夜間対応型訪問介護を勧めない人
夜間対応型訪問介護の仕事は主に夜間働くことになるため、生活バランスが崩れやすくなります。日中働くよりも疲労が大きく、体が慣れるまでは夜勤明けも体力の回復が難しくなります。そのため、生活リズムが崩れやすい人や、夜間働くことに不安がある人にはおすすめしません。
また、子どもの急な発熱や体調不良によって、急な休みが発生しやすい方にもおすすめできません。夜勤勤務の場合、配置しているスタッフの人数が少ないため、突然のシフト交代が難しいからです。
まとめ
介護を必要とする方が在宅でも24時間安心して生活できるよう、夜間対応型訪問介護の需要も高まっています。働く側としても短時間で高給与が稼げる、ダブルワークがしやすいといったメリットがあります。
ここでは、夜間対応型訪問介護の仕内容や給与についてご紹介してきました。メリットも多いですが、デメリットな面もあります。夜間対応型訪問介護の仕事におすすめな人、おすすめしない人についてもご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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