介護職員特定処遇改善加算とは?計算方法や要件をわかりやすく解説 【2019年度版】

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介護などの障害福祉サービスを利用する人の割合が増える一方、現場を支える職員が不足しているという現状を受けて、新たに『介護職員等特定処遇改善加算』が導入されました。これは、介護の現場で働くスタッフ(主に介護福祉士)が、より快適に、そして長く働けるようにと厚生労働省が定めた制度です。今回は、現在介護福祉士として活躍している方はもちろん、これから介護業界でのキャリアアップを目指す方、事業主の方や施設運営に携わっている方にもぜひ知っておいていただきたい、注目の新制度について簡単にご紹介します。

 

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【目次】

介護職員等特定処遇改善加算とは?

介護職員等特定処遇改善加算の算定方法

『介護職員等特定処遇改善加算』の賃金改善方法に関するQ&A

介護職のキャリアアップには欠かせない「介護福祉士」

職員が受講しやすい環境を整える

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介護職員等特定処遇改善加算とは?

 

無題2

 

令和元年10月からスタートした『介護職員等特定処遇改善加算』。今後介護を必要とする人が増えるにも関わらず、十分な介護スタッフが確保できず定着率も低い…そんな介護業界の改善を目指し、人材の確保および定着を目的に制定された制度です。具体的には、現場でリーダーとして活躍している介護職員の賃金を引き上げるために、介護施設や事業所が介護報酬の加算を受けられるというもの。しかし、加算認定を受けるためにはクリアしなければならない条件があります。内容はキャリアパスや職場環境の整備に関しての条件です。

 

<加算認定のための条件とは>

■キャリアパス要件

①仕事に見合った「役職」や「給与システム」を整える。

仕事を続けていくうえで大事なのはモチベーションです。この2点が整っていない場合、モチベーションが維持されず離職に繋がるケースが非常に多いです。施設や病院によっては同じ仕事をしていても役職に就けない、給与が上がらない等福祉業界での問題点として挙げられます。

 

②スキルアップできるよう研修を実施したり、研修の機会を確保する。

福祉業界は無資格・未経験でも就業できる施設が多数ありますが、実際に働いてみると介護職は専門性も高く非常に大変です。そういったスタッフにとっても、施設内外で研修を受け勉強してもらうことで、スキルアップ、更に悩みの解決にも繋がることでしょう。

 

③資格や経験、勤続年数に応じた昇給制度を整える。

上記で資格なしでも就職できると記載しましたが、資格や経験に基づいて知識や仕事量も変わってくるはずです。その中で、資格を取った方や経験年数が多い方にはそれに基づき給与で返還していくような制度を整えることが重要となってきます。

 

■職場環境要件

現場で働くスタッフがより快適に介護職に携われるよう、機械・器具の導入や育児休暇の設定など、賃上げ以外の職場環境の改善を行うことが求められます。

 

 

これらを満たし申請が承認されると加算認定されます。

加算された後は、以下3つのルールに基づき介護職員の賃上げを行います。

 

<介護職員の賃上げルール>

・介護サービス事業に10年以上勤務した介護職員(基本的に介護福祉士)で、月額平均8万円・年収の見込み金額が440万円を超える人がいること

・経験や技能のある介護職員の引き上げ額を、その他の介護職員の2倍にすること(主に介護福祉士や勤続年数が長い職員。パートや派遣スタッフも含む)

・その他の職種の職員の平均引き上げ額が、その他の介護職員の2分の1を上回らないこと

 

 

しかし、加算対象者や受け取れる金額は施設によって異なります。また、対象外となるケースもありますので注意しましょう。

下記サービスは対象外となります。

・訪問看護

・訪問リハビリテーション

・福祉用具貸与

・特定福祉用具販売

・居宅療養管理指導

・居宅介護支援

・介護予防支援

 

 

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介護職員等特定処遇改善加算の算定方法

 

では上記の条件をクリアして加算認定が出た場合、どのように加算見込み額を計算するか。

ここではその計算方法についてご紹介します。

 

<加算見込み額の計算式>

加算見込み額は下記のような計算式により計算できます。

各事業所の介護報酬(現行の処遇改善加算分を除く)×各サービスの特定加算(下記表ⅠかⅡの加算率)=特定加算見込み額

 

処遇改善加算キャプチャ

 

ほとんどの事業所が必要条件を満たし、届出を提出することができるこの新制度。

現在介護職員として勤務されている方や、これから介護職にキャリアチャレンジをされる方、

事業所の「介護職員等特定処遇改善加算」について、一度確認されてみてはいかがでしょうか?

 

『介護職員等特定処遇改善加算』の賃金改善方法に関するQ&A

 

無題1

 

Q1.勤続10年以上の介護福祉士が必ず一人いなければ、取得できないのでしょうか。

A.必ずしもいなければならないということはありません。現行の改善加算を取得している場合や、職場環境に関して複数の取り組みを行っている場合、また職員処遇改善加算に基づく取り組みをホームページなどで掲載し可視化している場合などは取得が可能です。

 

Q2.処遇改善となる対象者の賃金額に、手当は含まれますか?

A.手当て等は含まれます。月額8万円に関しては、法定福利費は含まれますが、年収440万円については社会保険料などの事業主負担、その他の法定福利費などは含まれません。

 

Q3.対象となる施設や事業所に所属していれば、給与は上がるのでしょうか。

A.すべての施設や事業所が対象となるわけではありません。例えば、小規模事業所得で加算額全体が少額の場合や、職員全体の賃金水準が低い事業所などは、特定加算を取得できない場合もあります。

 

Q4.複数の異なるサービスを提供している場合は、どうすればいいのでしょうか。

A.事業所については、介護保険事業所番号で区別しているので、複数の異なるサービスを提供している場合は、それぞれのサービスの介護保険事業所番号が同じであれば、同一の事業所と見なされるため、一つの事業所で条件を一人クリアしていれば特定加算を取得できます。また、法人一括で複数の事業所の特定加算を取得する場合は、法人全体の賃金改善額が特定加算の算定額を上回っていれば特定加算が可能です。

 

Q5.賃金改善はいつ頃から開始されるのですか?

A.賃金改善実施期間は、特定加算算定月と特定加算支給月にタイムラグが生じてしまうため、令和元年10月~令和2年3月までの間に行った場合の支給月は、令和元年12月から令和2年5月になり、賃金改善の実施期間は、令和元年10月から令和2年3月になります。

 

 

 

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介護職のキャリアアップには欠かせない「介護福祉士」

特定処遇改善加算の目的は、介護業界で働く方々により、スキルに応じた待遇アップを図ることで、働き続けることができる職場、業界になることです。また、一人一人のスキルアップが目指せる職場になることで、介護の質の向上も目指しています。

加算に必要な要件だからではなく、職員にキャリアを意識した支援を行い、職員一人一人が成長できる職場環境を整えていくことが、今後、勝ち残っていく事業所になるためには不可欠な要素です。

 

職員が受講しやすい環境を整える

しかし、介護職員として働いている方にとって、働きながら受講することは、受講日程に合わせたシフト調整や、自宅学習時間の捻出など、時間的にも精神的にも負担がかかります。

そのため、事業所の管理者の方は、現場職員への理解や協力の依頼を含め、職場全体で資格取得を応援する体制を作ることが求められます。また、受講者自身が通いやすい学校を選ぶことも重要です。「通いやすい場所」「受講しやすい日程」「受講しやすい価格」この3つをポイントに学校選びを行いましょう。

 

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無理のない受講ができるように、事業所全体となって職員のキャリアアップを応援しましょう。

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