知っておかなきゃ恥ずかしい 外国人介護士 各種制度について
介護福祉士養成校の入学者6人に1人 は留学生
介護福祉士を養成する専門学校や大学に2018年4月に入学した外国人留学生は1142人で、前年から倍増したことが、公益社団法人「日本介護福祉士養成施設協会」の調査で分かりました。日本人を含む入学者は6856人となり、6人に1人を外国人が占めている現状です。
介護業界では昨今ますます外国人介護士の需要が高まっています。今回は、外国人介護福祉士の受け入れ制度や課題について取り上げてみました。
【目次】
■外国人介護士 各種受け入れ制度
■介護現場での外国人の割合は?
■まとめ
外国人介護士 各種受け入れ制度
技能実習生
先進国がその役割の一つとして、開発途上国の技能・技術、知識の向上を目指し、経済発展を担う「人づくり」に協力することを目的に、外国人の技能実習生を受け入れています。
人手不足問題を抱える介護介護分野では、この技能実習生の受け入れを積極的に行っています。他制度に比べ日本語能力は一番低い状態での入国が可能ですが、介護の仕事と両立しながら日本語能力検定を受け、合格を目指さなければならないと言うことが大きな課題です。
EPA(経済連携協定)
モノ・サービスの自由貿易化(関税撤廃など)を定めた自由貿易協定(FTA)を基礎としながら、モノ・ヒト・カネの移動の自由化・円滑化を定めた協定。例えば投資や電子商取引などの連携強化・協力の促進なども目的としています。
介護分野の人材受け入れでは、介護福祉士試験合格が大きな課題となっています。厚生労働省が公表した外国人介護福祉士候補者の合格率は、50.7%(「第30回介護福祉士国家試験結果」より)。
介護分野の人材受け入れでは、介護福祉士試験合格が大きな課題となっています。
「介護」の在留資格
2017年9月にスタートしたばかりの「介護」の在留資格。留学生が専門学校などで2年以上学び、介護福祉士の国家資格を取得すれば日本で働けるようになり、留学生急増につながりました。平成28年には「出入国管理および難民認定法の一部を改正する法律」が交付され、日本の介護福祉士養成施設を卒業し、介護福祉士国家資格を取得した留学生に対し、国内で介護福祉士として介護職に就くことを可能にした「外国人介護福祉士在留資格」が新たに定められました。さらに、介護福祉士養成校を卒業し、介護福祉士試験に合格するためには学費がかかりすぎてしまうと言う課題にも、修学資金貸付制度などを設けるなど、学ぶ環境もサポートしています。
ちなみに介護福祉士養成課程のある大学・専門学校を対象とした調査よれば、2018年の留学生を出身国別に見ると、ベトナムが542人と最多で、中国が167人、ネパール95人、インドネシア70人、フィリピン68人と続いています。
外国人介護福祉士候補者学習支援事業
前述の通り、外国人の介護福祉士を受け入れる制度はいくつかありますが、実際には「介護福祉士試験の合格」や「日本語能力」が大きな課題となり、せっかく日本に来てくれた外国人が定着していないという問題があります。そこで、外国人介護福祉士候補者として入国した者に対し、介護福祉士国家試験の合格に向け効率的に学習ができるよう、日本語学習を含めた総合的支援を行う外国人介護福祉士候補者学習支援事業が出来ました。
厚生労働省が外国人介護福祉士候補者を支援する団体を公募し、外国人介護福祉士候補者が合格できるよう様々なサポートも行われています。。
※詳しくは厚生労働省HP参照。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000153164.html
介護現場での外国人の割合は?
では、現場ではどれくらいの割合の外国人介護福祉士が活躍しているのでしょうか。介護労働安定センターが行った調査によると、介護の仕事をしている外国人は5.4%程度でしたが、今後の外国人の採用について「予定がある」と答えた事業所は15.9%でした。
外国人を介護士として採用したいと考えている事業所も増加しているため、今後制度を通して介護士として就労する外国人が増加することは間違いないでしょう。
まとめ
今後、さらに日本の外国人介護士受け入れ制度が整備され、さらに国際化が進むことによって各介護施設にて介護士として働く外国人の割合は増加していくことでしょう。
また、国際化が進む日本では「利用者様の外国人比率」も増えていくことが予想されます。「利用者様のことを深く理解する」「同じ職場で働く仲間を理解する」ために、このような外国人介護福祉士をめぐる動きについても、知っておいてくださいね♪
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