精神保健福祉士の志望動機や履歴書・面接対策のポイントや実例・NG例を紹介
近年、精神障害やメンタルヘルスに注目が集まる中で必要とされている専門家が、精神保健福祉士です。福祉士の仕事の中でも、特に精神面からサポートするデリケートな仕事ですが、熱意を持って仕事に就いている人は多くいます。ここでは精神保健福祉士として面接を受ける際の志望動機や履歴書の書き方、面接対策などについて紹介します。
◇目次
・精神保健福祉士とは?
精神保健福祉士とは、精神障害を抱える人をサポートするための国家資格および職種です。精神や心の問題に直面した患者様に対して社会復帰を支援やQOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上にかかるアドバイスを担う仕事です。1997年に制定された精神保健福祉法に基づいて誕生した資格で、精神保健福祉に関してより高い知識や技術を持った専門職の需要が高まったのです。
・精神保健福祉士になるには?
精神保健福祉士国家試験の受験資格を得るためには、保健福祉系の4年制大学を卒業するのが一番の近道です。また、保健福祉系の短大(2年制)を卒業した人で、相談援助の実務経験を2年以上積んだ場合にも受験資格が与えられます。
福祉系大学卒業の場合および、福祉系短大(2年制)卒業後に相談援助の実務経験を2年以上積んだ場合は、専門の養成機関(6ヵ月以上)を修了することが条件となります。
ほかにも一般大学卒業・一般短大(2年制)卒業後に相談援助実務を2年以上経験・高卒で相談援助実務4年以上経験した場合にも、養成期間(1年以上)を修了すれば、国家試験を受験することができます。
・精神保健福祉士の志望動機の注意点・ポイント
精神保健福祉士の就職先は、精神科のある病院や精神障害者福祉施設、養護施設や行政機関などがあげられます。これらの就職先で面接を受けるとき、志望動機で注意すべきポイントを紹介しましょう。
–精神保健福祉士に関心を持った過程
精神保健福祉士の仕事は、精神障害領域を専門にするため目的や業務内容などがはっきりしているものです。そのため、漠然とした志望理由よりも精神障害領域に関心を持った具体的なきっかけを話しましょう。また仕事を通してどのように活かしたいのか説明できることも求められます。
–医療機関や施設などを志望した理由
就職先にはいくつかありますが、医療機関でも福祉施設でも、なぜその職場を志望したのかを明確にすべきです。精神保健福祉士は専門領域がピンポイントですが、機関や施設によって提供するサービスやサポートなどの内容が異なります。また、それぞれの職場ごとに特徴や支援方針も違うでしょう。その職場にしかない特性を掴んで、具体的にその職場に魅力を持った理由を伝えられることが大切です。
・精神保健福祉士の志望動機NG例
たとえば、漠然と「精神保健福祉士として働きたい」という志望動機では、どの機関や施設でもよいのかという印象を与えてしまいます。また、職場ごとの特徴や理念、支援方針などを知らないままに「理念に共感した」などの紋切り型の回答も、あまりいい印象を持たれません。
・精神保健福祉士の志望動機例
志望動機の例としては、たとえば身近な人のエピソードを交えると志望に至った経緯がわかりやすいです。「身内で精神障害を持った人がいて自分も役に立ちたいと思った」などです。また、志望する機関や施設それぞれの特徴を掴んで志望したことがわかるようにするのもいいでしょう。
医療機関であれば「身内が医療従事者で障害者の方に向き合う姿勢に心を打たれた」など、福祉施設であれば「施設で障害者の方の社会参加をサポートする姿勢に惹かれた」などです。行政機関を志望する場合は、「障害者の就労支援などに携わりたい」といった志望動機を話すのもいいでしょう。
・精神保健福祉士の履歴書の注意点・ポイント
ここからは、精神保健福祉士として面接に臨む際の履歴書の書き方で、注意すべき点をあげていきます。
–資格取得・登録年月日を正確に記載する
精神保健福祉士は、資格を取得していなければ就くことができない仕事です。そのため、履歴書の記載で大事なことは、国家試験に合格した年月日や登録証に記載された年月日を正確に書くことです。もし合格した年月日しか記載していなかった場合、登録を受けていないと取られることがあります。精神保健福祉士の資格は、登録して初めて活かされるものですから、登録年月日も忘れずに記載しましょう。
–手書きの場合は丁寧な字でしっかり書く
どの職種の履歴書でもいえることですが、手書きで書く場合は丁寧かつわかりやすい文字でしっかりと記入することが大切です。履歴書を大切にして書くことで、真面目で誠実な人柄を感じることができます。また、PCで履歴書を作成する場合は書式の崩れや誤入力などに注意し、整然としたデータになるように意識しましょう。
・精神保健福祉士の履歴書NG例
試験合格や登録年月日を書くとき、日付が曖昧であったり試験名や資格名を正式に書いていなかったりすると、せっかくの資格がその職場でうまく活かされない可能性もあります。そして、これらの日付を記入した際に西暦および和暦のどちらかを使用した場合、その他の日付もどちらかに合わせないと雑な印象を与えかねません。
また、給与などの待遇や勤務時間などの具体的な希望は、履歴書に記載しない方がいいでしょう。このような細かな内容については、面接のときに直接確認するのが無難です。
・精神保健福祉士の履歴書例
記載する際は和暦および西暦をそろえることや住所を都道府県から書くことなど、基本的な履歴書の書き方に準拠していれば問題ありません。ただし、志望動機に関しては前述したような具体的な内容を簡潔かつ要点をまとめて書くようにしましょう。履歴書の志望動機の欄は限られており、小さな字でぎっしり書くと読みにくくなります。逆に空白が多くなるといい印象を持たれないため、見やすい字で隙間なく書くようにしましょう。
・精神保健福祉士の面接対策について
ここでは面接当日になったときに慌てないように、面接対策の注意点について説明します。
–志望動機から仕事へのビジョンまで流れを作る
まず精神保健福祉士を目指すきっかけになったエピソードやその職場を選んだ理由を述べます。そして、今後仕事をしていくにあたってどのように業務に携わりたいか、障害者の方にどのようなサポートを行うべきかといったビジョンまでを1つの流れとして作るのがおすすめです。こうすることで、精神保健福祉士の仕事に対する姿勢だけではなく、人となりも理解してもらいやすいでしょう。
–人の悩みに寄り添える姿勢を示す
障害や悩みを抱えている人を支える仕事ですから、自分が精神保健福祉士に適した姿勢や経験を持っているかをアピールします。たとえば、人の悩みを親身になって理解した経験を話したり、人の要望を汲むコミュニケーションが得意であることを示したりするのもいいでしょう。その他、根気強さや忍耐力などのポイントもアピールすれば好印象です。
・精神保健福祉士の面接NG例
障害者の方と接するとき、しっかりと要望や悩みを聞いてサポートすることが求められます。そのため、人の話を的確に掴めない場合、印象は悪くなってしまうのです。また、笑顔でハキハキした対応は大事ですが、自分のことばかり話してしまっては、相手の言葉を聞かない人だと判断されかねません。障害者の方と接するときを想定し、柔らかい口調としっかり聞く姿勢を持って面接官と話すようにします。
・精神保健福祉士の面接例
志望動機はできるだけ具体的かつ簡潔にまとめてください。その中で、たとえば「身内に精神障害者の方がいて、そのような人たちの支援をしたいと思った」など順序立てて話します。また面接官からの質問には、控えめな姿勢ではなく熱意を持って積極的に答えることを心がけましょう。受け答えの際の姿勢は、精神保健福祉士として真摯に仕事に向き合い、困難にも立ち向かえるかの指針となります。
まとめ
精神保健福祉士の仕事は、理解されにくい精神障害者の方々を支援し、社会に適応できるように尽力する仕事です。特に、精神障害を持った方は予期せぬ行動や言動に出ることがあり、そのような事態にも諦めずに冷静に向き合うことが重要となります。就職活動で成功するためには、基本的なマナーのほかに自分の芯の強さをアピールできるといいでしょう。
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