ケアプラン作成もAIが行う時代!?介護のAI・IT化

人手不足が深刻化する介護業界では、近年AI(人口知能)・IT化のニーズが高まっています。
今回は、このAI活用やIT化についてクローズアップしてみます。
【目次】
■AI・IT化のニーズの高まりは?
■実際の実用化には課題あり?7割の施設が「介護ロボットを導入していない」理由
■ロボットの種類は?
■AIは、ケアプランの作成でも活躍!
■現状の課題と今後の展望
AI・IT化のニーズの高まりは?
今年5月に開催された「未来投資会議」で、2018年の未来投資戦略として、高齢化が進みニーズが拡大する医療・介護分野でAI(人工知能)やITなどの開発・導入を積極的に推進し、生産性を高めていく案が盛り込まれました。
また、平成27年度には、「介護ロボット等導入支援特別事業」として、補正予算52億円を使って、1施設につき最大300万円まで介護ロボットの購入費用を補助してくれることで話題となり、全国の介護福祉施設から応募が殺到しました。
このように現場でも、AI・IT化のニーズが高まっており、政府もその声をくみ取り政策に反映し出した・・・と言えるでしょう。
実際の実用化には課題あり?7割の施設が「介護ロボットを導入していない」理由
介護ロボットONLINEによると、介護の現場でロボットを導入しているか聞いたところ、「導入している」と答えた人が28.6%(10名)、「導入していない」が71.4%(25名)となりました。
導入している介護ロボットの種類を聞いたところ、見守り支援ロボットが50%ともっとも多く、次いで装着型の移乗支援ロボットが30%となりました。
利用頻度は、「毎日使っている」が60%ともっとも多く、次いで「現在は使っていない」が20%となり、「現在は使っていない」と回答した人は「装着型移乗支援型」ロボットを導入していたことが分かっています。
センサーなどで必然的に常時稼働しておく見守り支援型ロボットは利用頻度が高く、逆に必要に応じて自ら装着する移乗支援型ロボットは、導入したものの利用されなくなっていくというケースがあることが考えられます。
導入したいというニーズは高いですが、価格(費用対効果)・有用性(使いやすさ)などが課題となっているようです。
ロボットの種類は?
具体的にどんなロボットが開発されているかご紹介しましょう。
◎介護支援型ロボット
主に移乗・入浴・排泄など介護業務の支援をするロボット
例)移乗介助支援用ロボットスーツ「HAL」 CYBERDYNE株式会社
◎自立支援型ロボット
歩行・リハビリ・食事・読書など介護される側の自立を支援するロボット
例)食事支援ロボ「マイスプーン」|セコム株式会社
◎コミュニケーションロボット・セキュリティー型ロボット
見守り機能や顔認証機能を備えたロボット。
利用者様との対話が可能で、話し相手になるロボットもある。
例)介護ロボットMi-Ru(ミール) ワイエイシイエレックス株式会社
このように様々なロボットが登場しています。
AIは、ケアプランの作成でも活躍!
ケアマネジャーが行うケアプラン作成には時間がかかり、ケアマネジャーや介護職員の業務負担に繋がっています。そこで、ケアプランの作成が可能なAIの実現に向け、政府が後押しをするプロジェクトも始動しました。介護の現場での事務業務の負担軽減への大きな一歩になっています。
現状の課題と今後の展望
このように介護業界では人手不足の解消策として、AI・IT化に大きな期待が寄せられています。導入には多額の費用と人員コストがかかることや、「現場のニーズに即したAI・IT化」が課題ですが、政府がAI・IT化に力を入れていくことや、各企業の技術の進歩によって、今後に期待ができるでしょう。
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